今回は、お稽古前やワークショップなどでできる、お芝居の基本を学べるエクササイズです。
こんな方にオススメ
・お稽古前のエクササイズを何か探している
・初心者が多くて何から教えたらいいか分からない
・声が分散してしまう
・舞台上での声の大きさが分からない
こんな方々にオススメです。
このエクササイズでお芝居の基本を遊びながら学んでいきましょう。
エクササイズのやり方
声をかける1人(A)を選びます。
Aは、全員の方向に向いて立ちます。
A以外の人たちはAに背を向けて扇状にバラバラの位置(距離)のところに立ちます。
Aがその中から1人に声をかけます。なんと声をかけてもいいです。(例:すいません)
声をかけられたと思った人はその場で手をあげます。
これが1人だったら、成功です。
2人以上の場合は失敗なので、もう一度声をかけて、1人に絞れるようにチャレンジし続けてみてください。
このエクササイズの目的
声をかける相手を意識する
その場にいる全員に声をかけたい時とその中の誰か1人に声をかけたい時って、声の質が変わりますよね?
同じ呼びかけの「すいません」でも
全員には「すいませ〜〜〜ん」
1人だったら「すいませんっ!」
みたいな。
全員に対しては声が放射状に広がっていくイメージ
に対して
1人にいう場合は、真っ直ぐその人だけに声が飛んでいくイメージです。
だから街中で声をかけられた時も自分に声をかけられたのかそれとも違うのか。
なんとなく分かりますよね。
普段何の意識もせずにできていることを演技の中でも出来る様にする為のエクササイズです。
その瞬間に集中する
エクササイズ中はその声が自分に対しての声なのか、はたまた別なのかを聞き分けるためにすごく集中します。
この集中力は演技中に必要なものです。
このエクササイズを通して、お芝居に必要な集中力も鍛えることができます。
声のボリューム感やスピード感が分かる
相手に気付いてもらうためには、どうすればいいのか。
ただ大きな声を出せば良いわけではないですよね。
近い人なら小さい声で十分だし、遠くにいる人には大きくゆっくりな声で話しますよね?
このようにその距離感やシーンに合った声が自然と身につきます。
この感覚が身につくと、
舞台俳優がテレビでうるさい芝居になったり
テレビによく出る俳優が舞台だと芝居が小さい
といったよくあるギャップに対処することができます。
まとめ
普段何気なくやっている呼びかけも、いざ舞台上で、台本の台詞だとついつい自分の言い方や見え方に気が散ってしまいます。
でもあなたがその時やるべき事はただ1つ
その人に呼びかける
これだけです。
このシンプルな事を非現実の空間の中でやるのが難しいんです。
だからエクササイズを通して、遊びながら学んでいきましょう。
そしてお芝居の中でも自然に話せるようにしていきましょう。
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